図書館で借りてきたなんとも物騒なタイトルの絵本です。
ある村の丘のてっぺんにポツンと一軒、小さな石造りの家が建っていて、それが《人殺しの家》でした。
そこにはピーボデー、キーボデー、チーボデーの《人殺し3人気が兄弟》が住んでいました。
「人殺し」と言っても家を訪ねてきた殺されたい人を殺す3人で、周りの人を傷つけることはありませんでした。
こちらの絵で3人が手入れしているものは「指挟み器」と「目玉くり抜き器」と「股裂き器」です…。
3人は「殺す」という行為が皆が喜んでくれるものだと思っていて、家に来た人を心からもてなします。
わざわざお品書きのような「殺しのメニュー」表まで用意するぐらい。
けれど、だれも注文してくれません。
誰も注文してくれないのは殺しのメニューが充実していないからでは?と更にメニューを考える日々。
そんなある日、殺されたいというお婆さんがやってきます。
メニュー表を見せるとお婆さんは「全部やってみてくれ」と言うのです。
まず手始めにお婆さんの体に、上等のバターをこってり塗って、それをワニのいる水槽に投げ込んでみました。
お婆さんはワニにパクリとやられるだろうと思っていたら…なんとお婆さんがワニにかぶりついていました!
そんな感じで次々と殺しのメニューを実行するのですが…というようなおはなし。
絵本でこの内容はなかなかシュールだと思います。
人殺しという言葉が先行しがちですが、内容としては平和なお話なんじゃないかなぁと。
ちょっとストーリーからそれますが、このお話の途中で警察官が出てくるページがあるんですね。
これなんですけど、署長さんの髪型が気になって仕方ありません。
あの頭部の丸いのはなに?ハゲ?真ん中から?
うーむ。この本で一番の謎です(笑)
あとこの絵本は元々リブロポートから出版されていたようなのですが、私が借りてきたのはブッキング(復刊ドットコム)でした。
復刊されるぐらい愛された本。全体的に素敵な雰囲気ですので読んで見てくださいー。