最近、図書館に行くと大人向けの本の他に絵本や児童書コーナー をのんびりと一周し、気になった本を借りてきています。タイトルと表紙、「飛ぶ教室の本」というのに惹かれ、こちらの本を手に取りました。
最初に言ってしまうとこれ、おすすめです!
機会があるなら読んでほしい。いやぁ、教科書の光村さんありがとうって感じ。
(息子がこの本の表紙を見て「あ、僕が使っている教科書と同じ『こうむら』じゃん!」と言ったので軽く頭をはたきました。1年生の時から『みつむら』の教科書つかっとるやんけ!w)
リョウとナオはとても仲の良いいとこである。ナオは心臓に先天性疾患があり、小学生のうちに手術をすることになったのだが、残念ながら中学生になることが出来なかった。
そんな中、中学生になったリョウのもとへ「GeKOES」へ選ばれたと連絡が入る。「GeKOES」は次世代のリーダーを育成する団体。チームを組み世界のあちこちで色んな体験をする。世界の中で起こる様々な問題に直面し、リョウは考え成長していく・・。
簡単にいうと上記があらすじなのですが、導入でいとこを亡くすところから始まるため「これはとても悲しいお話になるのかな?」と思ったのに、話がもっと壮大だったので「おいおい、こんな展開?」と言いつつ、どんどんひきこまれていきました。
ナオの意志をを引き継ぎ、自分に自信はないけど「GeKOES」への参加を決めたリョウ。勉学に優れているわけではないけど、リョウにしか見えないモノがあり、チームのみんなもそれを理解していくのです。
チームの皆とともに成長し、リョウがとても逞しく見えました。最後にリョウが出した結論も自分の意志が反映されていて良いなぁと思いました。
最後の最後まで爽やかで気持ちの良い作品でした!
世界の各地で抱えている問題はこないだ青年団の「もう風も吹かない」を観てきたこともあって(青年団『もう風も吹かない』 - バンビのあくび)、今は少し考える時なのかもしれないなぁと思いました。
実は導入のナオを亡くす部分で思うことがあり、一度本を置きました。
私が小5の時に友達(Cちゃん)のお兄さんが亡くなりました。肩書きだけ中学生になりましたが、一度も中学へ行けませんでした。仲の良かったCちゃん家族のバランスが崩れるのを見ました。皆が痛みを負ってました。
Cちゃんのお兄さんは私の兄の親友でもありました。Cちゃんは知らぬうちに自分のお兄さんの影を私の兄に重ねていたようです。私の兄が成長していくとともに「自分のお兄ちゃんも生きていたらこうだったかな」と想像していたのです。
Cちゃんが結婚する時、私は長い手紙を書きました。内容は忘れましたが、今までのことをたくさんたくさん書いたと思います。
Cちゃんは返事をくれました。その中にこんな一文がありました。
「『私は良い人と結婚できてとても幸せです』とお兄さんに伝えてください」
・・・泣きました。たまりませんでした。
この先にはまだまだ知らない未来がある。だから一歩踏み出すの。