バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

まあるいおやつと活版印刷と。それから良い香りのする古い本。

 
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蒸しぱんとまあるいおやつのおみせ『月の温』へ行ってきました。(http://tsukinoon.petit.cc/pineapple1/)
 
以前より1度お伺いしたいとは思っていたものの行けずにいたのですが、現在名古屋のシマウマ書房さんが出張販売をしていることと、いろは堂さんが活版印刷でしおりを作るワークショップをしていることがわかり「これは行かねば!」と思ったのです。
ナビを片手に「どこやろ?」と探しつつ、やっとこ見つけました。
 
というか最初は気づかずに前を通り過ぎていました……。
 
シマウマ書房さんの車に絵本などの古書があり、娘は「あれから見たい!」と心を奪われておりました。こどものともの絵本がたくさんあって懐かしいなぁと思ってパラパラと私も一緒に眺めました。
「ゆうちゃんのみきさーしゃ」などがあったのですが、娘と私は佐々木マキの『ぼくがとぶ』を選びました。 

 

ぼくがとぶ (こどものとも傑作集)

ぼくがとぶ (こどものとも傑作集)

 

 

良い絵本ですよね。最後のセイウチ?トド?がいっぱいいるページはおおっ!ってなりますよね。

こちらの福音館書店のものは絶版らしく、その後表紙を変えて絵本館から出版されています。 

 

 

ぼくがとぶ

ぼくがとぶ

 

さて、絵本を選んだところでやっとこお店の中へ。

 
入ってすぐ、美味しそうな蒸しぱんとまあるいおやつが目に飛び込んできます。
ですが誘惑に負けてはいけないので、こちらは後で見るとして靴を脱いでスリッパを履き、シマウマ書房さんの本といろは堂さんの活版印刷があるお部屋へ入りました。
 
間近で見る活版印刷機は素敵だなぁと思いながら、まずはしおり作りを始めることにしました。
印刷する言葉は3つの中から選べたので娘と私で好きなものを選びました。台紙も6種類ぐらいあって選べます。
活版印刷機に紙をセットして、レバーをぐいっと下げると紙に文字が印刷されます。
紙をどの辺にセットするかで文字の場所が変わります。真ん中にしようか?それとも端にしようか?でしばらく悩むわたし達。結局、2枚とも端にすることにしました。
「レバーをぐいっ!」は娘と息子がチャレンジしたのですが、とても楽しそうでした。
 
印刷した台紙をカットして、ハトメパンチで穴を開け(これは息子がやりたい!と言ったので2つともお願いしました)キレイなヒモを通して出来上がり。
 
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「つづき は あした」は娘の物で「ココマデ ヨンダ」は私の物です。
 
どう?なかなかステキに出来たんじゃないでしょうか?
 
 
しおりを作り終えて満足したので、次は棚にある本をゆっくりと見渡しました。
 
そしてこちらを購入。
 
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石川啄木の『悲しき玩具』です。
東雲堂書店発行で昭和44年と書かれているので私よりだいぶ年上ですね。
 
この本を手に取り、パラッと開いたのですが中を見て驚きました。
こんな風になっていたんです。
 
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8ページごとにくっついていて、下の部分がノーカットなんです。
シマウマ書房の方に聞いてみましたら、「フランス装」と言うらしくペーパーナイフで切りながら読んでいくんだそうです。
味わいがあったり、「ペーパーナイフで切った部分までは読んだ」というしおり代わりにもなるそうです。
なるほど。ふむふむです。
 
こちらに詳しい説明がありました。
 
 
そして、本の中身をいくつか紹介。
 
新しき明日の来たるをしんずといふ 自分の言葉に 嘘はなけれどー
 
人がみな 同じ方角に向いて行く。 それを横より見てゐる心
 
子を叱れば、 泣いて寝入りぬ。 口すこしあけし寝顔にさはりてみるかな。
啄木の短歌は良いですね。
 
ペーパーナイフで切ってもっと読んでみようと思います。
 
 
そして、いよいよ後回しにしておりましたおやつですよ。
まあるいおやつを試食させて頂いたら、コリッとした適度な固さでとても美味しいのです。昔どこかで食べたような懐かしい感じでいくらでもパクパク食べてしまいそうです。
 
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まあるいおやつのプレーンときなこ。
 
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にんじんと白ごまの蒸しぱん。
美味しい食べ方帖までつけてくれました。
 
 
 
いつも慌ただしい平日の日々を過ごしておりますが
今日はとても素敵な落ち着いた時を過ごせたような気がします。
 
 
『月の温』は小さなお店でわかりづらいですけど、1度訪れて頂きたいです。
張り紙に書いてあったのですが、すぐ横にある川の土手で不定期ではありますが
『青空美容室』をやっているそうです。
 
 
美容師の方が来て、土手の上で髪の毛を切るってどんな気分でしょう?
こちらも体験してみたくなりました。
 
 
入口横で咲いていた白い紫陽花が美しかったです。
 
 
 
 
いろは堂さん:いろは堂活版部