実家から梨が届いた。梨を運んできた宅配便の方が、ピンポーンとインターホンを鳴らした。だが、私と子どもは来訪者にたいして警戒心が強いため、すぐに動くことが出来なかった。住まいにはインターホンしかなかったが、息子が後付けのモニターを設置してくれたので、少し時間が立てば相手の顔がわかるようになっている。今回も来訪者を認識してから対応しようとしたが、気が短い方だったのかドアをドンドン叩かれてびっくりしてしまった。居留守だと思われたのかもしれない。それは仕方のないことだけど、普通に暮らしているようで色んなことに怯えている人もいるのだ。だけど、それをわかってほしいとは思っていない。これは当事者でなければわからないことだと思っている。
通販でモノを頼んだ時は時間指定を含め、情報を共有することにしている。今回は母に事前に連絡してくれるように頼んだ。
情報を共有することを徹底している。帰宅したら一報を入れるのはもちろんのこと、所在を明確にするように伝えている。だいぶ慣れてきたのか「ちょっと公園へ行ってきます」との娘の書き置きには、書いた時刻まで明記されていた。そこまで指示を出していなかったが、必要だと自分で判断したのだろう。自ら判断出来る子であって少し安心する。
少なくとも子ども達には私がいる。私がいればある程度は守れるはずだ。
以前、息子が学校へ行けなくなった時、進路担当教諭と会って話をすることがあった。私は初めて進路相談室に入るときにドアを叩きながら「こんにちはー」と挨拶をした。そして初対面の進路担当教諭と数分話したのち、教諭に「ああ、お母さんがあなただったら大丈夫ですね。いやぁ、お母さんみたいな人、好きですわ!」とガハガハ笑いながら言われたのだった。どうやら神妙な面持ちで訪れる親の方が多いらしいとあとで知った。別に私も心配していなかったわけではないけれど、私が重い顔してどうすんねん!とは思っていたし、つねに私が全面的に子を肯定すると決めているので、その点に迷いがなかった。
とは言っても私も強い人間ではないので、私の心を休める場所を持つようにしている。今も拡張を続けている「心を休める場所」についてはまたいつか書けたらいいなと思う。
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