やじろべえのように、バランスを取りながら歩いている。
右に傾きそうになったら左に。
左に傾きそうになったら右に。
手放して軽くなった思いと、手放せず胸にぎゅっと閉じこめた思いは、いつも、そうやってどうにか私のからだを支えている。
どちらも大切だった。
そして、今も大切だ。
胸をぎゅっとつかむのは苦しいので、首からぶら下げたネックレスを手のひらで包む。
だいじょうぶ。
まだまだやれるよ。
一日を過ごすなかで訪れる、悲しくて苦しい時間を私なりのやり方でなんとか乗り越えている。
心をからっぽにしすぎてしまうと、「どうして」が頭の中を全速力で駆け巡るので、いつも何かを考えている。
シロクロでは表せないグレーの状態が生きる上で必要なこともあると思うのだ。
ネックレスをぎゅっと包んで息を吐く。
まだまだやれるよ。
だいじょうぶ。
BiSHのアイナ・ジ・エンドがうたう「オーケストラ」が好きすぎて10回以上視聴している。
私もからだから、何かを発したいな。