娘が大事にしているサルのぬいぐるみ、ぼぼちゃん。「ぼぼ」は「さるぼぼ」由来。
娘のぬいぐるみのはずが、最近は私の方がぼぼと過ごすことの方が多い。ちょっとまぬけな表情で、お腹がぽっこり出ているのが可愛らしい。一応、JELLYCATCATなのだが、ググって見ると、JELLYCATCATのさるはもっとしっかりした顔つきなのに、ぼぼがいちばん間が抜けている気がする。そういう子が可愛いものだ。
車に乗るときも一緒、部屋を移動するときも一緒、挙げ句の果てに一緒に寝ている。もはやぼぼ無しの生活は考えられない。
このぼぼちゃん、1度だけ家出をした。
ドラッグストアへ行ったときのこと。娘が車のドアを開けたときに落としたらしく、それに気づかずに車を発進してしまったのだ。家に着いたとき、私が「ぼぼは?」と娘に尋ねると、娘がものすごく慌てはじめた。泣きそうなくらいに。
もう、遅い時間だったので、翌日学校から帰宅したらドラッグストアへ行くように告げた。その日、私が帰宅するといつものようにスマホをいじっている娘の横にぼぼの姿があった。
「ぼぼ、無事だったんだね」
「うん。レジで聞いたら、ビニール袋で密閉されたぼぼが出てきたよ!」
その姿を想像し、ちょっと笑い、安堵した。
ぼぼの家出は一度きり。
また、ぼぼと仲良く暮らしていこう。