今夜はふたご座流星群が見られるらしい。
「ふたご座流星群を見るには……」
気象予報士がいくつかのアドバイスをしていた。月が出ている時間は月を背にし、逆の空を見た方がいいこと、月が沈んでからの時間はもっと多くの流れ星が見えること、どこの方角を見るとかはなく、空全体を見渡すこと。
「それから、外に最低でも15分は出るようにしてください。目が暗闇に慣れるのにそれくらいの時間がかかります」
最後のことばがいちばんの難関だった。この寒さの中、最低でも15分は耐えるなんてなかなか根気がいることだろう。
さて、わたしはどうしようかな。
年賀切手を購入した。川崎巨泉が描くとらの玩具(だと思う)が可愛らしい。
昨日、友人から喪中葉書が届いたことで、そういえば私も夏に父が天に還ったから、年賀のご挨拶は控なくてはいけないのだと気がついた。自分がそんな立場であることをすっかり忘れていたなんて。普段の私からすればあり得ない。
本棚に目を向けたら、写真立ての中で父が「それもいいんじゃない?」って笑ってる気がした。
弔うことを意識した。私の中に父を存在させることで、悲しみはじっくり染み渡り、何かが芽吹いてくるようであった。その時間の経過がとても穏やかであったため、私は今を生きられているのだろう。
生きているのか。
生かされているのか。
確かめるためにふぅと吐いた息は真っ白だった。
「そのあくる日」ユルリ島 × haruka nakamura MV by 岡田敦 - YouTube
馬だけが暮らす北海道の無人島『ユルリ島』。
幻想的な風景が観られる美しいMVです。
心地よくなれますよ。