バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

私だって女の子だもん☆

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昨夜、テクテクと学校へ向かい、広報紙の校正作業をしてきました。

2学期の広報紙は6年生全員の修学旅行に行った感想(1人150字ぐらい)がメインで赤ペンを強く握りながらみんなで直しまくってやりました。それを見ながら「これが6年生の文章だよな~。これが小学生の書く文章だよ!」を肌で感じた次第です。

6年生はド定番の京都・奈良への修学旅行だったんですけど、感想文にもクラスカラーが出るようで、神社仏閣を見た話オンパレードの真面目なクラス、班行動や友達とお揃いのお土産を購入したのが楽しかったなどの微笑ましいクラス、夜に部屋で恋バナや笑点ゴッコをしましたばかりのフフッ、フフフ!と片方の口角が上がる怪しい笑いを浮かべてしまうようなクラスがあり、とても興味深かったです。

恋バナクラスは男女とも「恋バナをしました」が圧倒的で「そうか、6年生ってそうなのか」と私はぶつぶつ呟きながら、横にいた息子(小6)に「ねえ?恋バナしたの?」とニヤニヤしながら聞いてみると「僕はそんなのしないし、すぐに寝たよ!」と言われちょっとがっかりしてしまいました!夢見ろよ、少年!

 で、そんな恋バナと修学旅行で思い出したことがあるので、それをチョロチョロっと書きたいと思います。

 

私が小学6年生の時の話です。

私は隣の席のけんちゃんととても仲良しでいつも色んな話をしていました。仲が良いと言っても恋愛対象としてではなく、話がとてもあう異性の友達という位置づけでした。私は何気ない会話の中でけんちゃんが同じクラスのちえちゃんを好きだという事を聞いておりました。

秋にみんなで修学旅行へ行き、数日経ってから廊下にたくさんのスナップ写真が貼りだされました。それぞれに番号が振ってあり「欲しい写真を選んでおくように」と先生は言いました。皆はわぁわぁと興奮してスナップ写真の前まで走って行きました。

もっと写真を見たかったのですが、次の授業が始まるので渋々自分の席に戻りました。私が鉛筆と消しゴムを筆箱から取り出している時にけんちゃんが席に戻ってきました。そして「ちえちゃんの写真が欲しいなぁ」とポツリと呟いたのです。

「買えばいいじゃん」と私が言うとけんちゃんは「だって、その写真は女子しか写ってないから買ったら誰が好きかバレるでしょ」と残念そうに言いました。

というのも、この時は先生が皆の前で「はい、1番の写真が欲しい人~」と聞いたら、欲しい人が「はーい」と挙手をして購入する写真を確認することになっていたのです。

そりゃ、明らかに女子しか写ってない写真に男子が手を挙げたら目立つでしょう。堂々とそれが出来れば良いんでしょうけど、みんなそんな恥じらいの中で生きている年齢でした。

「それなら、欲しい写真の番号教えて。私が代わりに手を挙げてあげるよ」

私は考えるより先にそんな言葉を発していました。

「えっ・・いいの。ありがとう」

けんちゃんはそう言うと、ふふふっと顔を緩めて小さく笑いました。そんな姿を見て「うん、良かった良かった」と思いながら私はその日を過ごしました。

次の日。私が登校してランドセルを置くなり、クラスの男子数人が私の机のところへやってきました。

「あのさ・・けんちゃんから聞いたんだけど・・その・・・」

何やら歯切れの悪い話し方をするので「なに?」とこちらから尋ねると、「俺らも好きな子の写真を買いたいんだよ」としゅん君が言ったのです。

ん?なにこれ?とは思ったものの、別に断るほどのことでもなかったので「わかった。じゃあ、写真の番号を教えてくれれば代わりに手を挙げてあげるよ」と言うと、男子は「ありがとうー!」と嬉しそうに去って行きました。

何か変なとこに足を突っ込んじゃったかな?とは思いましたが、みんな嬉しそうだったのでそんなことはすぐに忘れました。

いざ、写真を購入するための挙手タイムへ突入すると、私の忙しさは尋常じゃありませんでした。自分の分を含め、8人分ぐらいの写真を購入しようとしているのですから当然です。時には「せ、先生!その写真は見る用と保存用で2枚欲しいですっ!」と苦し紛れの大嘘をつき、先生に「2枚欲しいなら両手を挙げてー」と両手を挙げたバンザイポーズをさせられたりしました。恥ずかしいったらありゃしない!

そんな苦労の末、手にした写真を男子に配っていると、「ありがとう。なんだかゴメンね」と写真代以上のお金を渡してこようとする男子が現れてしまい「そんなつもりでやったんじゃないから!」と突き返すやり取りを何度か繰り返したりしました。へとへと。

私は「任務を遂行しました!」と心の中で自分に敬礼しました。

その時にふと気付いてしまったのです。

あれ?誰も私の写真を買ってくれてない……!

任務に一生懸命で全く気付いていませんでしたが、私はなんとも言えない蚊帳の外感…いえ、敗北を感じたのです。

でも、考えようによっては男子が少しは私のことを信用してくれたから、好きな人を教えてくれたのだろうと思うとちょっぴり嬉しくなりました。

私は家に帰ってから白い紙を取り出すと、クラスの恋愛相関図を書き始めました。私だって女子ですので、女子がどの男子に好意を持っているかだいたい知ってましたし、今回の件で、男子側の気持ちもわかってしまいましたからね。それはきっと、私にしか書けない恋愛相関図だったと思います。まとめてみると、なかなか楽しくて次の日から、「あ、じゅんくんがミキちゃんに話しかけてる…!」「マイちゃんがこうきくんに鉛筆貸してる…!」などいらぬドキドキを感じながら過ごしました。

めっちゃくちゃ面白かった!

あんなドキドキの日々を体験することがもうないんだなと思うと残念な気分にはなりますが、今度は子ども達をヘイヘイ!とつつきながら楽しんでいきたいと思います!へヘイッ!