不二家の「レモンスカッシュ」をご存知だろうか。
私は不二家のレモンスカッシュが大好きだ。
いったい何年前から販売されているのかは定かではないが、私がこどもの頃にはすでにあったので30年は経っているような気がする。自動販売機の前を通り過ぎる時、黒地に白の水玉柄が見えると飛びついて買ったものだ。私の記憶には「不二家のレモンスカッシュは甘酸っぱくてさっぱりとしていて美味しい」とずっと刻まれていた。
それからはレモンスカッシュを目にすることがあると迷わず購入した。あまり出会うことのないレアな飲み物というわくわく感も手伝って不二家のレモンスカッシュは私の中で特別な飲み物に分類されていた。
最近よく行くスーパーの飲料売り場を眺めていたら、なんと不二家のレモンスカッシュ缶が売っていた。うわっ、こんなところで出会ってしまった!と興奮し、迷わずかごに入れて購入してきた。家でプシュっとあけるとレモンの良い香りが漂ってきた。ひとくち飲んでやっぱり美味しいと思った。
今はそのスーパーへ行くと高確率で不二家のレモンスカッシュ缶を購入しているのだが、先日別のスーパーでレモンスカッシュのペットボトル入りを発見した。
「不二家のレモンスカッシュって缶だけじゃなくて、ペットボトルもあるのか!パッケージも黒地に白の水玉で統一されているし、間違いない!買おう!」
私はレモンスカッシュのペットボトルをさっと手に取り、かごへ入れた。早く飲みたい気持ちを抑えながら帰宅後のバタバタした家事をささっと終わらせ、いざレモンスカッシュをコップへ注いだ。シュワシュワはじける炭酸とレモンの良い香りによだれが出そうになった。「さて、一口飲もう」とコップを傾け、口の中へ流していった。
ん?
んん?
味が違う。
私が知っている不二家のレモンスカッシュの味ではなかった。慌てて、原材料名を確認した。
そこで人工甘味料が入っていることに気がついたのだった。
ちなみにこちらがレモンスカッシュ缶入りの原材料名である。
比較して頂ければわかると思うが、不二家のレモンスカッシュはパッケージは似ていても、缶とペットボトルはまったく違う飲み物なのである。
私は人工甘味料入りの飲料が苦手でゼロ飲料は買わないし、新発売の商品もすべて原材料名を見てから購入しているのだが、不二家のレモンスカッシュにおいては黒地に白の水玉パッケージに浮かれてしまい、確認を怠ったのである。これは完全に私のミスであった。
でもなぜ内容が違うのだろう?
この疑問が頭から離れなかったので、私は不二家のお客様サービスへ手紙を書いた。
そして不二家より回答をもらった。
内容が違う理由は2点。
1つは「500mlPETの商品については缶に比べて容量が多いため、すっきりとした味わいにするために甘味料を使用し、缶よりも飲みやすい品質に仕上げていること」、もう1つは「500mlPETは透明な容器のため、日光などによる品質劣化を考慮し、透明果汁を使用しているが、350ml缶は混濁果汁とレモンパルプを使用しているため、より本格的な味わいになっていること」だった。
なるほど。容器の違いで内容物を変更することもあるのだと理解できた。
あとから不二家のサイトで缶とペットボトルの商品説明が違うことに気づいた。
350ml缶の商品説明。
レストラン仕様の果汁・果肉が入った、スクイーズドタイプの本格的な味わいのレモンスカッシュです。シュワッとはじける爽快感をお楽しみください。
500mlPETの商品説明。
シチリア産のレモン果汁を使った、喫茶店やレストランで飲むような、こだわりのレモンスカッシュです。果汁感とすっきり爽やかな味わいが特長の、ゴクゴク飲める風味に仕上げています。
というわけで、私は不二家のレモンスカッシュが大好きだ!と声を大にして言いたいところだったが、実は「不二家のレモンスカッシュが大好きだ!(缶入りに限る)」としなければいけないことが判明した。
缶、ペットボトル、それぞれの良さがあると思うので気になる方は飲み比べてみるとよいと思う。
私は缶入りを強くおすすめしますけどね!