娘の希望で100円ショップへ行った。娘は何か欲しいものがあったようなのだが、店内をウロウロしていた私のところへやって来て「欲しいものがなかった」と残念そうに言った。
あまりに残念そうな顔をしていたので、私は何が欲しいのか娘に詳しく話を聞き、探すことにした。
手がかりの少ないときはまずローラー作戦。棚をひとつずつ確認していったら、それらしいモノを発見したので娘を呼んだ。
「そう!これ!お母さん探すの上手いね」
娘は喜んでいたけれど、別に探すのが上手かったわけではない。
娘は同じ系列の100円ショップをもう一店行きたいと行った。先ほどみつけたモノとは違う種類のモノが欲しいらしい。車での移動だったため、もう一店回ってみることにした。店内に入り、先ほどと同じようにウロウロしていたら、娘が「この店には欲しいモノがなかった」と言った。あー、こっちにはなかったんだねーなどと言いながら、私はさっきの店舗でそのモノがあった場所を思い出しながら軽く探してみた。すると、娘の欲しいモノが並んでいたのでまた娘を呼んだ。
「なんでお母さんは探せるの?すごい」
娘はにこにこしながら商品を手に取った。
「このお店の規則性を考えれば答えは出るよ」
娘に言った。
娘が欲しかったモノはおもちゃのようでいて、キーホルダーのようでもある、どこの棚に分類されているのかわかりづらいものであった。娘はそれを「おもちゃ」と認識し、おもちゃの棚しか確認していなかったようだ。だが、100円ショップは定番棚の他に季節棚や企画棚が存在しており、娘の欲しかったモノはこちらの棚に置いてあったのだ。
少し考えればわかるようなことであったとしても、自分の中で位置付けた分類を変えることは難しいのかも知れないと思った。
娘には100円ショップの棚配列にはたぶん意味があることなどを話した。
相手の意図がわかれば答えに近づくこともある。
私はと言えば……100円ショップウロウロしていたら、そりゃ何か買っちゃうでしょ!
この本が飾ってあるミニイーゼルとロディを購入した。
どちらも可愛いから良いんだもん!
無駄遣いじゃないんだよ!