バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

春ですもの。踊り上がれ!(願望)

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友達からもらった本をめくりながら、なぜだか初めてバイトをした時のことを思い出した。

私が初めてバイトをしたのは高校3年生の時だった。
高校生活=部活動のような生活を送っていたためアルバイトは無縁だったのだが、受験を終えて時間が出来たので「バイトがしたい!」と思い立ったのである。
 
(国試の時もそうであるが、どうも私はポッカリとした時間が出来ると何かをしたくなるんだな〜とコレを書いていて気づいた)
 
4月からどんな生活になるかわからないため、短期間で募集しているものはないか探していると、ある工場が目に留まった。内容としては基盤にハンダゴテでパーツをつけるような単純作業らしかった。地味ではあるが、単純作業はわりと好きだったし、短期間と考えれば余計な煩わしさもなさそうな気がしたので面接に行くことにした。
面接は丸っこい温厚そうな社長さんがしてくれた。当たり障りのない会話をした後、「ちょっと見学して見る?」と言われ、後ろをついていった。
工場の中ではパートの方々が慣れた手つきで作業をこなされていた。概ね予想通りの作業内容でこちらとしては問題ないなと思っていた。
「あっちでも作業してるんだよ」と社長さんが言うので、もう1つの建物に足を踏み入れた。
 
「わぁ…」
 
見た瞬間から「こっちでバイトしたい」と思ってしまった。ちょっと興奮した。
 
そこでしていたのは「全員プレゼントの発送業務」だった。
どうやら某出版社の下請け仕事で子ども雑誌の全プレ送付と定期購読雑誌の発送を行っているらしい。
「すごいですねー。楽しそうですね」と高校生でもそれしかないのか!という阿呆な感想しか言えなかった。
社長さんが「こっちの方がやってみたい?」と聞いてくれたので「はい!」と答えた。
 
幸い、採用してもらい更に全プレ業務の方に選んでもらえた。実は後から聞いた話、どっちの業務が良いか問われたのは私だけだったらしい。それほどやりたそうに見えたのかも知れぬ。。
 
全プレはまず必要な応募券があるかどうかを確認する。次に応募者が記入した送付先が書かれた紙を封筒に貼っていく。これが、なかなか楽しくて。何がって子どもが一生懸命書いたつたない文字の住所や名前が可愛いのよ。読めないほどではないけど「本当に欲しいんだね!」と思えるような文字。男の子向け雑誌だったら戦隊モノのビデオ、女の子向け雑誌だったらポシェットや巾着みたいなモノが多かった。
封筒に全て入れると次は郵便局のプラスチックケースを並べて郵便番号で仕分け。誰かが笑顔になるようなモノを運ぶ手伝いをするって嬉しいなと思った。
 
そう、忘れてはならないのが定期購読雑誌の発送業務。
OPP袋に宛名シールを貼り、雑誌を入れ、その後、仕分けという流れになるのだが、書店ではあまりみかけない雑誌があり面白かった。それに加え、そんな雑誌を定期購読されている中に大物作家や落語家、芸能人の名前もあり「へぇ〜、こんなのを読むんだ」と興味深かった。
私みたいな誰も知らない高校生が封をした雑誌が、その方達の手元に届くと言うのもなんだか不思議な気がした。
 
「残業出来る?」と聞かれた時は喜んで残業していたため、いざ給料をもらってみたら10万円を超えていた。それまでバイトも知らない高校生だった私は「これ、どうやって持って帰ろう?バラす?靴下の中?」とか考えてしまうくらいビクビクしながら自転車で持ち帰ったのを覚えている。
手渡しは嬉しくもあり、ドキドキもするものだと感じた。そして「重い」なと。
 
人生初のアルバイト経験は運もありつつ、思っていた以上に楽しかった。
そのお金はみんなで行った卒業旅行の資金に充てた。
親から出してもらっている子もいる中で、ちょっぴり誇らしく思えた。
 
 
春はそんなことを思う季節。
 
流れるように年度が変わってしまうけど、何か一歩踏み出したい。
 
もう「忙しい」とか言うのやーめようっと。
 

 


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