私はずっと子育てには自身がなく、なんとかその日その日を過ごしているのだけれど、そんな私でも「ここだけは負けないのではないか?」と思っていることがある。
それは我が子の性格と行動パターンを読み取ることである。
娘は10歳、息子は14歳、いずれにせよ、10年以上は一緒に過ごしてきている。生まれた時から私ではない「個」であることを意識し、私の考え方ではなく、娘と息子の考えること、動きなどを常日頃から観察するようにしてきた。それによって私が得た特技は、こども達が探し物をしている時に「あなたは普段こういう動きをするから、あの辺にある可能性が高い」と言い当てることであった。
「前日にあそこに座っていたから、あなたならここに置くだろう」
最近はかなりの確率で当てまくっていて、自分でも驚いた。
もしかしたら、皆さんできることかも知れないなぁと思いつつも、私にとっては少しだけ自信がつく出来事であった。
***
数日前、息子が勉強している際、床に消しゴムが落ちていた。消しゴムを拾うように伝えたら「これ、今使ってない消しゴムだから、今は必要ないんだよね」と息子が言った。
「それなら、そこの引き出しに入れておいて。娘ちゃんがよく消しゴムなくして慌てるからさぁ」
何気なく言って、引き出しにしまった消しゴムのことをしばらく忘れていた。
今朝、娘が出がけに「消しゴムがないっ!」と慌てだした。
あ、この時がきたっ!とばかりに、私は「娘ちゃん、遅刻するから、消しゴム探しは帰って来てからにしよう。とりあえず、そこの引き出しにある消しゴムを持って行きなさい」と言えたのだった。
この夏、古本屋「ぽらん」さんで購入した本。

ある小さなスズメの記録 人を慰め、愛し、叱った、誇り高きクラレンスの生涯 (文春文庫)
- 作者: クレアキップス,Clare Kipps,梨木香歩
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/01/05
- メディア: 文庫
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