雨降りの土曜日。
土曜日に朝から映画を観に行かなかったのは久しぶりのことだ。
ここ数ヶ月、毎週映画を観ていたのは、観たかった映画が次々に公開されたという当たり前の理由もあるけれど、平日の仕事で頭を使いすぎた分、少し気を抜いた時間を過ごしたかったからだ。
映画が上映される前の人の動きや、数人しかいない大きな空間に騒々しいくらいの音量で流れる予告をなんにも考えずにただ眺める。それが、気を抜ける週末へのいりぐちみたいでなんだか面白いと思った。
ちょっと楽しくなれる日もあれば、眠りにつくのが難しいくらい自己嫌悪に陥る日もある。
昨日は「自分が出来る人間だ!」と自負する相手が、また、確認もせずに間違った書類を回してきたのでさすがになんにもやりたくなくなってしまった。違う場所で仕事をしているその人に「あまりにも内容が間違っていたので、こちらで訂正しました」と、やや刺のあるメールをしたのち、相手から電話がかかってきたが、申し訳ないけれど電話に出ない選択をした。
いつも穏やかでいられるわけではない。
今、口を開いたって良いことがないと思う日は距離を取ることも必要だとは思う。
けど、正しいかどうかはいつもわからないので、いつだって帰宅後にモヤモヤしてしまうのだ。
そんなときに、注文していた酒井駒子さんの画集『みみをすますように』が届いていた。
手に取るとずしりと重かった。
ぱらぱらとめくっていたら、それだけで気持ちがほぐれ、嬉しくなってきた。
私を保つためにも、好きなモノへの愛は惜しむべきではないと思った。
好きなもの好き。
例え、誰かが何かを言っても私は自分のご機嫌を取りにいく。
雨のパレード – Child’s Heart(Official Music Video) - YouTube