先日、レイトショーを観るためにシネコンへ向かっていたところ、いつもはするする通過できる道がなんだか混んでいた。「金曜日の夜だから車が多いのかな」と思い、しばらく進んでみると橋の上で点滅する灯りが見えた。車が2台止まっていた。どうやら追突したらしい。女性がひとりしゃがみこんで呆然としていた。金曜日の夜、気が緩んだろうか。それとも先を急いでいたのだろうか。しゃがみこんだ女性の表情が闇夜のなかで白く浮かび、残像がしばらく離れなかった。
昨日、仕事帰りに車を走らせていたら、車道の端に停車している車があった。黒い車の後ろにパトカー、その後ろに白い車、そのまた後ろにパトカー、で、また白い車がいた。どうやらまたもや追突事故らしかった。私は交通事故現場に度々遭遇する(といっても瞬間ではなく、事後)のだが、追突車とパトカーが交互に停車しているのはあまり見かけたことがなかった。なぜこんな停車になったのだろうと考えたのち、私も事故をしないように気を引き締めた。
道を走ると言えば、毎朝、子ども乗せ自転車で幹線道路を爆走している女性をみかける。子どもは乗っておらず、保育園にでも預けてきたあとなのかもしれない。朝は車の交通量が多いのだが、そのあいだをものすごい勢いでペダルをこぐ女性をなんだかすごいと思う。けれど、危険も感じるので見ている方がヒヤヒヤする。
ただ、子どもを育てながら仕事をしている女性の勢いがあの自転車からは感じられる。39℃の熱があっても運動会で走ったかつての私の姿を思いだし、女性の背中にいつもエールを送り続けている。
