5月のある日。
突然、岩出菌学研究所さんから荷物が届いた。箱には「ひかるキノコ!」と書かれていた。
今年で何度目の栽培になるのかわからなくなってきたが、今年もヤコウタケ栽培キットを設置した。はじめの数年は興味があって購入していたのだが、色々あって今では岩出菌学研究所さんからのご厚意でお送り頂いている。ゴールデンウィーク明けからも忙しく仕事をしているが、ヤコウタケの栽培には慣れてきているのもあって、腐葉土の乾き具合や水の量などがだいたいわかるようになってきた。今年は幼菌の発生数が多かったので期待しつつ、適度な距離感で世話をしていた。
すると、気がついたらもうカサが開いていた。
これぐらいになると暗くすれば発光することはわかっていた。
電気を消して見ると……
おおっ。
発光するとわかっていてもこの幻想的な美しさにしばらく心を捕らわれた。今回は個体数が多かったため、奥の方の小さいこたちが天の川のようにきらきらしていて良い写真が撮れた。
儚き自然の光を誰かに観てほしくて何人かにメールなどを送った。
翌日のヤコウタケは更なる光に満ちていた。
素晴らしい。
今年もこのような体験ができ、岩出菌学研究所さんには感謝しかない。お礼にはならないかもしれないが、私が書いたZINEや栞をお送りしたら今度はCDが届いた。
私が生きゆくなかで関わりを持ち続けて下さる方々すべてに感謝しつつ、今夜も部屋を暗くしてヤコウタケの光の中へ誘われている。