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バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

バレーボールをしていました〜高校編~その5

新チームとして初めて挑む公式戦の前に、私達2年生には修学旅行があった。
 
私の高校は修学旅行で平和を考えることも1つの目的としていたため、原爆ドームへ行くことは必須となっており、そんな条件で組まれた日程は岡山、広島、小豆島、京都だった。
 
修学旅行はとても楽しみであったけど、大会前に練習出来ない日が続くのはバレー部だけでなく運動部全体として皆が抱いていた不安だった。
 
そこで、運動部の面々は各自必要な最低限のボールを持ち、宿泊先で朝練をすることにした。
広島ではホテルから平和記念公園まで走り、平和記念公園でボールを使った練習。サッカー部がボールを蹴っている横で、バレー部がパスをしていたり、バスケ部がボールをついていたり。
みんな、夜遅くまでおしゃべりなどもしていたであろうが、目をこすりながら起き、「眠いねー!!」と騒ぎながらもそんな非日常を楽しんでいた。
次の小豆島は灯りが少なく、真っ暗闇の海岸沿いを走った。「静けさと闇」は波の音をより鮮明にし、なんだか少し怖かった。
京都ではホテルから京都御所まで走った。早朝の京都の街並みを見られたことは小さな幸せであった。
 
「運動部は修学旅行に来てまで練習して大変だねー」
 
と、朝練から帰ると言われていたけれど、運動部はそれ以外の子よりとても濃い修学旅行を体験したのだと思っている。
 
***
 
さて。いよいよ大会である。
 
まずは地区予選。
レギュラーメンバーが全員2年生のチームは危なげなく、県大会への進出を決めた。
 
県大会1回戦も勝利し、続く2回戦。
 
「2回戦はどこの学校と当たるのだろう?」と思い、偵察に行っていた子に聞いてみると、「2回戦はK商業と対戦だよ」と言われた。
 
ん?K商業?
K商業って私が推薦を蹴った学校ではないか!
これは、なんだか負けられないなぁと思い、横にいたチーに話してみた。
 
「あのさ、私、中学の時にK商業から推薦来たんだけど、蹴ったんだよね。私達のM女子って人を集めてないのに県大会まで来るじゃん?だから集めてるとこに負けたくないよ」
 
それを聞いたチーが急に笑い出した。
え?私は可笑しなこと言ってないよ!と問い詰めると、
 
「だって、私もK商業から推薦きたもん!」
 
と、チーは言ったのだ。
私達はバレー推薦よりもそれ以外の自分の道を歩んだモノ同士だったのである。
 
これには2人で大笑いをして、その後「じゃ、勝ちに行きますか!!」といつも以上に気合を入れて試合に挑んだのだ。
 
 
K商業は目立って長身の選手はいないが、ガッチリとした体型の子が多くガツンとしたスパイクを打ってくるチームだった。そして「拾って繋ぐチーム」でもあった。
粘りのあるチームにはやや苦手意識があるものの、それ以上に勝ちたい気持ちが上回っていた。
 
試合開始。
 
私達のチームのセッターであるミッコは中学の時にかなり強いチームにいた名セッターで、トス回しがものすごく上手かった。身長が150cmそこそこしかないので、そこの分のブロックはキツくなるが、それをしてもミッコは上手かった。
私が打ちたいと思った場所にキチンとボールがくるので、クイックも気持ち良く決まった。
そのリズムが崩れることなく、1セット目は私達が取った。
続く2セット目。
K商業はこちらの攻撃に慣れてきていた。そして厚い選手層を生かし、メンバーチェンジをしてきた。ピンチサーバーで入ってきた子のサーブは素晴らしくこちらはリズムを崩された。
 
これはまずい…と思ったが、上手くペースを掴むよりも先に2セット目が終了し、K商業に奪われた。
 
そして3セット目。
スタートしてすぐにサーブがミッコの方へ飛んでいった。ミッコがレシーブをした場合、ライトである私がトスを上げることになる。ボールは私の頭上に来たのでチーへトスを上げようと構えた。
だが、その時、「なんだかイケる気がする」と思った私は反射的にトスの構えをやめ、ジャンプしてツーアタックを打ったのだ。
これがキレイに決まった。
 
後にO先生が「あれは野生の勘だろ?誰も取れないよ」と言っていたのでそうだったのかも知れない。
私には時々、そんな一瞬があり、その時にするツーアタックやフェイントで決められなかったことはない。
『野生の勘』なのかもしれないが、その勘も小学校や中学校で過ごしてきた経験と共に培われたのではないかと思っている。
 
攻める一瞬を見逃さないこと。
それはずっと思っていることであり、「野生の勘」と言われるプレーが出る時の私はとても強い。
 
その後は完全にこちらのペースだった。
そして私達はK商業に勝利したのである。
 
チーと目を合わせ、ニコッと笑った。
 
何か1つ超えた気がした。
 
 
自分がこの道を選んで良かったと心から思った。
 
 
 
 
次回。バレーボールをしていました〜高校編〜その6。お楽しみに〜♪
完結編になる予定。
 
 
 
 

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