バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

『ジェーンとキツネとわたし』は孤独の中での生き方を模索する少女の話でした

『ジェーンとキツネとわたし』を読みました。 仲間はずれにされている5年生のエレーヌは、 悪口を落書きされても、からかわれても、いつも大好きな本『ジェーン・エア』を読んでやり過ごしていた。あるとき、しぶしぶ参加した学校の合宿に青い目のジェラルデ…

プラネタリウムとわたし

「今年は毎月プラネタリウムへ行こうね」 小学4年生ぐらいの頃、母が急にそう言いだしたため、その年は毎月プラネタリウムへ行った。 プラネタリウムは児童館の2階にある小さなもので、大人100円こども50円程度の価格設定になっている地域に密着した施設だっ…

俳句も短歌も詩もみんなみんな面白い ~言葉ってすごいんだ

現在発売されている飛ぶ教室44号、金原瑞人編集号を読んだ。 最近の飛ぶ教室は著名な方の編集号を企画しているのだけれど、金原瑞人さんが編集号を依頼され、真っ先に思いついたのが詩、短歌、俳句の特集だったらしい。 表紙に並ぶ名前を見てもわかるように…

『エスカルゴ牧場』へ行ってきました!

三重県松阪市にあるエスカルゴ牧場へ行ってきました。 私がエスカルゴ牧場へ行きたい!と思ったのはメレ山メレ子さん(id:mereco)さんの著書『ときめき昆虫学』の中でこの牧場のことが書かれており、うわっ!なんだか面白そう!と思っちゃったからです。 ただ…

寺地はるなさんの『ミナトホテルの裏庭には』を読みました

寺地はるなさんの『ミナトホテルの裏庭には』を読みました。 私がはるなさんの作品を読むのは「背中に乗りな」「こぐまビル」「ビオレタ」に続き、4作品目でした。毎回、引き込まれてすぐに読み終わってしまうため、今回はちまちま読むつもりでいましたが、…

2016.2.14 ~なにもない けれどワタシはいます

今日の天気はちょっとおかしくて、夜中に降った雨が朝上がったと思い、洗濯物を干そうと外へ出たら天気雨だった。そのあとも晴れたり曇ったり、大忙し。けれど、空気は暖かく、春のようなにおいがした。 友チョコだとか、義理チョコだとか、彼氏にチョコをあ…

2016.1.17 ~可愛いものは眺めるだけで幸せだ

穏やかな日曜日。 今日は、メリーゴーランドで開催されているスズキコージの「ヤッホーホイホー」展を観に行った。(今日が最終日) 今月のメリーゴーランドのディスプレイはおさるさんがいっぱいだった。 ここにディスプレイされている下段真ん中の「おさる…

『「あの商店街の、本屋の、小さな奥さんの話。」初恋本屋。』を読んで ~本と私の思い出をつなげていく

こちらのブログに度々、「本が好きだ」と書いているのだが、私は文学少女だったわけではない。今も昔も本が好きではあるが、学生時代は運動部に所属していたため、どちらかというとスポーツのことばかり考えていたように思う。あの頃に読んで、記憶に残って…

2015.11.19 ~嫌なヤツになるときもある

ぽつりぽつりと降りだした雨を見たときに、物干し台に干しっぱなしになっている洗濯物を思い出してやや焦ったが、さらに雨音が強くなってきたら、もう、どうでも良くなった。なるようになれ!と思った。 家に着き、干しっぱなしになっていた洗濯物に触れてみ…

「佐々木マキ:アナーキーなナンセンス詩人」 ~惹きつけられる重さと軽さ

もしも「好きな絵本作家を5人挙あげて下さい」と質問されることがあるとしたら、私はそのうちの1人にこの名をあげるであろう。 『佐々木マキ』と。 「佐々木マキ:アナーキーなナンセンス詩人」を読みました。 佐々木マキ: アナーキーなナンセンス詩人 (らん…

梨木香歩さんの『岸辺のヤービ』を読みました ~少しずつページをめくりたくなる本でした

本屋さんの絵本売り場をうろうろしているとき、隣の児童書コーナーに平積みにされていた『岸辺のヤービ』が目に留まった。 ヤービの可愛らしさに惹かれ、私は本を抱きしめレジへ向かった。 それが私とヤービとの出会いである。 『岸辺のヤービ』はケースに入…

2015.10.2 ~麦藁帽子を脱ぎ捨てたら猫がやってくるかも知れない

今朝の道路は混みあっていて、行く先々の信号で足止めすることとなった。 「ふぅ」 ため息をついた私の視界に、前を走っていた幼稚園のバスがぐいんと入ってきた。ワンボックス型の幼稚園バスは右側にひとり掛け、左側にふたり掛けの席があるようであった。…

今までにプレゼントされた本のはなし

本を貪るように読んでいる日々はなかなか幸せだ。絵本、童話、小説、エッセイ、コミック・・・手に触れたものから次々に読んでいく。本に触れたとき、忘れかけていた本の内容を思い出すよりも早く、私にその本をくれた人の顔が思い浮かぶことがある。ほとん…

胞子を撒き散らして 『胞子文学名作選』を読む

秋の陽射しは琥珀色をしていた。 そよぐ風が私の頬を優しく撫でながら、木々の葉をゆらゆら揺らしていた。 隣にいるあなたの髪は光にかざされ羽毛のように柔らかくふわふわ揺れていた。触れたかった。 手で触れてその感触とあなたがそこにいることが現実なの…

ピリッとしたユーモアがあるショートショート集『コリドラス・テイルズ』を読みました

『コリドラス・テイルズ』を読みましたー。 いやぁ、とっても面白かったです! 読み終えて、これは薦めたい!ぜひ読んでもらいたい!と思うほどでした。 コリドラス・テイルズ 作者: 斉藤洋,ヨシタケシンスケ 出版社/メーカー: 偕成社 発売日: 2012/10/02 メ…

『七夜物語』とこどもの成長

『七夜物語』を読んだ。 酒井駒子さんの表紙と同じように素敵なお話でとってもわくわくするファンタジーであった。 読み始めてすぐ、私はこどもの頃のわたしになった。 どこにでもいそうなこどもが本の世界へ導かれ、進んでいく、あの高揚感がそこにはあっ…

「不便」を選んでしまう私でごめんなさい

格安SIMのことなど全くわからない私が「みおふぉん」を使用することなった。 音声通話機能付きSIM(みおふぉん) | IIJmio 今までインターネットにつなぐ時はIIJmioのSIMカードを挿したスマホ、電話とメールをする時は電話がかけ放題のWILLCOMと2台持ちをし…

寺地はるなさんの『ビオレタ』を読みました

寺地はるなさんの『ビオレタ』を読んだ。 婚約者から突然別れを告げられた田中妙は、道端で大泣きしていたところを拾ってくれた菫さんが営む雑貨屋「ビオレタ」で働くことになる。そこは「棺桶」なる美しい箱を売る、少々風変わりな店。何事にも自信を持てな…

2015.5.31 〜小さなプライドと色のある文章

中学生の頃、定期テストの1日目が終わると、「今日は家に帰って何時から何時までは数学やって、次は国語やって…」みたいに2日目の勉強計画を細かく立てるのが好きだった。勉強するのが特別好きだったわけでもなく、ものすごく賢いわけでもなかったけれど、…

本屋さんの絵本売り場をじっくり眺めたりする話

微妙な熱とともに過ごす生活。 本を読むならサクッと読めるものが良いかなと思い、『書店ガール4』を手に取った。 書店ガール1〜3は理子と亜紀が中心の話であったが、こちらの4は理子と亜紀に憧れる若い世代、彩加と愛奈の話だった。迷いの中で少しずつ答え…

不思議な空気に纏われた『をちこちさんとわたし』を読みました

『をちこちさんとわたし』を読んだ。 表紙が綺麗だ。 ただそれだけの理由で手にした本は、それだけの内容で終わるような本ではなかった。 菊は自分が誰だかわからず、気がついたときには手相で生計を立てている遠近(おちこち)さんと一緒に暮らしていた。古い…

『今も、昔も、これからも。』 あとがきのようなもの ~一歩先も未来だから

グリンピースがたくさん採れたので、毎日のようにサヤからグリンピースを取り出しています。 筋に沿って指をゆっくり入れ、中に入ったまあるいグリンピースを指で取り出していきます。 丁寧にやっているつもりなのに、何粒かはサヤからこぼれてコロリと転が…

『こどものころにみた空は』 〜工藤直子さんの詩と松本大洋さんの挿絵が素敵な本でした

先日、シマウマ書房へ行った。棚に並んだ本の背表紙を目で追っていると、赤い色が一際目立っていた本があり思わず手に取った。ぱらぱらめくって読んでみたら、ぐいぐいっと私の心を掴まれたので迷わず購入した。 その本がこちら。 『こどものころにみた空は…

2015.5.6 〜連休最終日の夜に

連休最終日の夜は、いつもの夜より更に静けさに包まれている。 蛙の声は近く、車の音は遠い。 あの溢れ出るような数の車の多くはもう眠っているのかも知れない。 *** 先日、名古屋へ行った際、「ON READING」へ立ち寄った。 bookshop and gallery ON READ…

秋田のフリーマガジン「のんびり」を読んだり。

今年の4月は例年に比べ、雨が多いように感じている。 息子が「また、雨か。しかも横殴りの雨って!」と言いながら、雨合羽に手を通していた。 中学に入学してから彼は何回、雨合羽を着たのであろう。通学した日の半分は着ているのではないだろうか。学校指定…

15才の少年がアメコミを売りさばく『コミック密売人』を読みました

岩波書店のSTAMP BOOKSシリーズ『コミック密売人』を読みました。 コミック密売人 (STAMP BOOKS) 作者: ピエルドメニコ・バッカラリオ,杉本あり 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2015/02/26 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (1件)…

2015.4.11 〜青空と猫と。それから接吻

久しぶりの青空だった。 今週は空の機嫌が悪かったようで、ぐずぐずとした天気ばかりだった。息子は自転車通学初日から雨合羽を着る羽目になった。ただでさえ、時間も間に合うだろうか、荷物はしっかり紐で留められているだろうかと落ち着かない気持ちでいる…

『桜の花』あとがきのようなもの ~絵本と児童書も紹介します

昨日は息子の入学式でした。 中学校の入学式ともなると、小学校よりさらに淡々と進んで行きます。 校長先生はやたらと「自立」を連呼していました。そんで20分ぐらい喋ってました。ちょいと話が長いからまとめた方が良いと思いました。 中学校の校舎はまだ築…

2015.3.29 〜パタパタと繋がっていく

朝から雨ふり。 今日は息子の担任だった林先生の結婚式だった。挙式と披露宴の間に、子ども達も参加出来るとの手紙を頂いていたので私達も行って来た。チャペルから純白のドレスで出てきた林先生は見たことのない笑顔だった。子ども達の前でも笑ったり、怒っ…

『おとなのオリーブ』を読んで 〜Oliveと私。

ウキウキしながら本屋さんへ向かった。 目指すべきモノ。それは雑誌GINZAの別冊付録「おとなのオリーブ2015」である。 表紙に書かれた「Olive」の文字だけで心が弾んだ。 *** 私がOliveをひたすら読んでいたのは中高生の頃である。 ページをめくるたびに…