バンビのあくび

適度にテキトーに生きたいと思っている平民のブログです。

おもひでばなし

歌の生まれる場所

名古屋ちくさ座で行われた「冬にわかれて」のライブへ行った。冬にわかれてのライブは2年前、ちょうど同じ会場のちくさ座で観て以来だった。 寺尾紗穂さん、あだち麗三郎さん、伊賀航さんの三人が奏でる音楽と空気に酔いしれた。曲に応じて楽器を変え、なん…

夢から醒めるとき

通っていた小学校の裏に公園があった。その公園には遊具とグラウンドとつつじ園があり、その横にはお寺があった。年に1度、その公園で大きなお祭りが開催された。祭りの準備を学校の廊下から眺めることができたため、子どもたちは目を輝かせながら、祭りに行…

あの日に手が届きそうで

子どもの頃、兄とその仲間たちの中に「みそっかす」扱いで入れてもらい、かぶと虫を取りに行ったり、空き家を探険したりした。林の中で置いていかれそうになって不安になることもあったし、サッカーのルールがわからぬまま試合が始まって、変な動きをしてし…

ツイードに恋して

まだインターネットで情報を得ることのできなかった高校生の頃、Oliveに載っていた東京のお洋服SHOPマップを眺めるのが好きだった。当時は埼玉に住んでいたため、東京はそんなに遠くはなかったけれど、部活動が忙しく(詳しくはスポ根カテゴリ参照)なかなか休…

集中する

夏期休暇明け。 昨夜、仕事のことを考えていたらなかなか眠りにつけず、ようやく眠りについたと思ったら酷い生理痛であまりにも痛くて真夜中に起きた。薬を飲んだけれど、また眠れなくて結局、頭がぼやっとしたまま朝になった。 それでも休み明けの忙しさは…

傍観者

昨日は『本の会』があったので参加した。出かけることや人が集まることが制限される中で会を開くのは、決断と勇気が必要なんじゃないかと思うので、主催者には感謝している。 いつも参加される人と話す楽しみ、新しい人と関わる楽しみもあるけれど、それらが…

出来ることから始めてみる

娘の手荒れが酷かったので、皮膚科へ行った。初診だったため、17時前に受付をすませて、一旦帰宅。 診察が出来たのは20時だった。その皮膚科は診察時間を18時30分までとしているが、 患者が多いと大変だなぁと思った。 ずっと誰かを相手にしながら、20時過ぎ…

時の河を越えて

ここ数週間、朝早めに出勤し、早めに帰宅するように切り替えた。 冬の寒さの中だと早起きが苦になりそうだが、日が長くなった今はそこまで大変ではなく、起きてしまえば清々しいくらいだ。 いつもより早く家を出ると、見かける街の人達も変わってくる。小学…

『ひびうた』と『本の会』のはなし

昨夜、津市久居にある「ひびうた」で行われたトークイベントへ行ってきた。 トークは京都の古本屋、善行堂さんと『のどがかわいた』の著者、大阿久佳乃さんだったのだが、話の展開が面白く、最後まで笑いっぱなしだった。善行さんの見事な回しにより、脱線し…

勘を働かせる

あめふり。 玄関のドアを開け、車まで急ぎ足で歩く。モカ色のパーカーはぽたぽた水玉模様に変わっていく。車に乗り込んで運転席に座り、頭を触ってみると湿っていた。頭のてっぺんから足の先にだんだんひんやりとした感覚が広がっていくような気がした。 ほ…

20200522

こどもの頃、同居していた祖母のところに近所の方が遊びにくることがあった。おせんべいや漬物などがお茶うけとしてテーブルに並べられ、誰々さんは最近どうしてるなどの世間話をしていることが多かった。 近所の方が帰られたあと、私はテーブルの上に残った…

20200331 ~言葉を交わす

今は怒ることはあんまりないけれど、子どもが幼い頃、私は毎日のようにキレまくっていた。 フルタイムの仕事を終え、急いで保育園へ子どもを迎えに行く。すぐに夕飯を作り始めないと、下の子がお腹を空かせてグズグズするのに、夕飯作りに取りかかったとたん…

20200104

ここ数年、化粧はただ粉を肌にのせているだけの状態であったが、最近は楽しいと感じている。 心に余裕がなく、明るさの足りない部屋で鏡を見ていた頃は気づかなかったが、太陽の注ぐ部屋で見た自分の顔が年相応の年月を重ねていることに驚いたのだ。 アイシ…

生き物であること

体にしこりのようなものがあるように感じたけれど、大きくもないし痛くもないのでしばらく放置していたら、ある日、むくむく腫れてきてあっという間にピンポン玉ぐらいの大きさになっていた。皮膚はしこりの大きさに合わせようとしたのか引っ張られてつるっ…

しっぽ

目の前にしっぽが落ちていた。 しろとくろの縞模様のしっぽは右に左に振り子のように規則正しく動いている。 これは、遊んで下さいの合図なのではないかと思い、恐る恐る手を伸ばしてしっぽの先に触れようとした。だが、私が右に手をやるとしっぽは左に動き…

子どもに頃に好きだった絵本「むるとめるのぼうけん」を購入したはなし。

Twitterを眺めていたら、とても懐かしい絵本の表紙が目に飛び込んできた。それは幼いときに好きだった絵本の1つ「むるとめるのぼうけん」だった。 「むるとめるのぼうけん」のあらすじは福音館書店のサイトに書かれている。 兄さんのむるは作りたがり屋。妹…

20190831 ~満員電車がイヤだったから

学生の頃、満員電車が息苦しくなってそのまま授業をサボったことがある。降りたのは新宿で、東口から出てぶらぶらと歩き伊勢丹へ行った。別に目的があって伊勢丹に入った訳ではなく、何にも考えたくなかったからとりあえず大きなデパートに自然と足が向いた…

20190824 ~キラキラしたもの

ロロ「いつ高」シリーズ二本立てを観てきた。高校の休み時間の風景を現役高校生が演じた一本目、放課後の風景を高校を卒業してそこそこ経った方が演じた二本目。対比の楽しさもあったが、どちらもキラキラと瑞々しく高校生であった頃の何気ないやり取りを思…

20190823 ~『音楽の会』に参加しました

『音楽の会』に参加した。 場所は先日『本の会』が行われた「ひびうた」で、参加するのははじめてだったけれど1度訪れた場所というのが私にとっては大きく、前回ほどの緊張感はなくリラックスできたように思う。驚いたのは金曜日夕方の道路の混み具合で、ま…

20190804 ~「きょうだい」っていいな

読んでいた本に出てくるきょうだいの性格描写の部分に納得していたら、なんとなく兄の顔が浮かんだ。 私と兄はおそらく仲は悪くないと思う。これといった喧嘩をしたこともなく、嫌な言葉を投げられたこともない。だが、私達は本当にお互い連絡を取り合わない…

20190802 ~「かわいい」が憧れだった

髪の毛を切った。 理由はいくつかあるけれど、一番大きな理由は汗をかいたら首の後ろに汗疹ができたようでひりひりしたからだ。担当の美容師さんに「切ってください!似合うように!」といつものように無茶ぶりをした。 「はい、任せてくださいよー」 「ショ…

寺地はるなさんの「夜が暗いとはかぎらない」を読みましたが、感想ではなく思い出話を書きました。

私が住んでいた街のデパートより小規模の商業施設の屋上でヒーローショーが行われるというチラシが新聞に挟まれて家に届いた。兄が「行きたい!行きたい!」と親にせがんだため、私も共にヒーローショーへ行くことになった。 商業施設の屋上は3分の1程度が…

断片

車の修理が終わったとの連絡を受けて車を取りに行った。2週間ほど代車に乗っていたのだが、私の体はすでに代車に慣れ始めていたようで自分の車だというのに座った直後に違和感を感じた。ハンドルの太さ、視界、ウインカーの音などの違いに戸惑ったのだ。数十…

梅のど飴のようだった

「飴をなめたのって本当に久しぶり」 お姉さんはもらったマスカット味の飴の袋の端にあるギザギザをきれいに縦に裂いた後、緑色をした飴を口に放り込んで言った。そういえば私もそんなに飴を舐めない。冬は喉がいがいがするからのど飴をなめるけれど、春から…

2018.2.14

塾の保護者会の場で「この時期は生徒以上に親が緊張していることが多い」と講師が言っていた。確かに私も息子の受験を控えているので、まったく緊張していないわけではないけれど、何に緊張するかは人によって少しずつ異なるような気がしている。私の緊張は…

「ホオミャア」

「うち、ピンクの髪やからすぐわかると思うねん」 その昔、某音楽サイトで知り合ったナツコと会うことになり、顔をみたことがないのにわかるかしら?と尋ねたらそう言われた。実際に会ってみるとナツコの髪は確かにピンクだったけれど、ビビッドな色を想像し…

どんな絵本を読んできた?

母が幼稚園教諭(のちに保育士)であったためか、家にはたくさんの絵本があった。毎日毎日本棚から絵本を取り出して読んだり、読み聞かせてをしてもらっていたので「思い出の絵本は?」と問われると逆にしばらく悩む羽目になった。 私にはとにかく何度も擦り…

「たべるのだいすき」

私が通っていた中学校は白飯は家から持参し、おかずのみを業者が届けるというかたちをとっていた。業者から届けられるおかずは何度も使ってだいぶくたびれているような容器(お弁当箱)に入っていた。 容器をあけると中は3つに仕切られており、メインのおか…

笹の舟に横たわる

こどもの頃、自分より年下の子に慕われることが多かった。 遠い親戚にしぃちゃんという女の子がいた。間柄は遠いのだけれど、家が3つ隣の町とわりと近かったため、年に数回会うことがあった。はじめて会った時はお互いに様子を伺って親の後ろに隠れながら相…

奈良美智『for better or worse』へ行った。

豊田市美術館で開催されている奈良美智『for better or worse』へ行った。 http://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/2017/special/narayoshitomo.html 駐車場に車を止めてから美術館へのゆるやかな坂をのぼっていくだけで汗がじんわりとにじんでいた。…